カスリハゼ Mahidoria mystacina とテッポウエビの一種


 錦江湾では、川の河口付近や湾奥の砂泥底に多くいます。桜島周辺の陸からのダイビングポイントでは、エントリー地点付近の浅場に多いです。エントリー時、あたりを踏みつけないように、そっと覗くと彼らが見られるはず。
 ジブチテッポウエビと思われるテッポウエビと共生しています。大型のテッポウエビで全長10cm近くあります。カスリハゼは他のハゼと違ってエビにあまり信頼されてないらしく、一生懸命エビに警戒のサインを送っても、エビに無視され、時には、穴に逃げ込んだカスリハゼをエビが泥と一緒に巣穴の外に運び出してくることがあります。その時のハゼの泡を食ったような顔といったら、結構笑えます。
 夏から、秋繁殖のシーズンを迎え、盛んに繁殖行動を見せてくれます。巨大な口を大きく広げるディスプレイは一見の価値有りです。背鰭の形や模様でいくつかのタイプに分けられ、別種では?と見られていますが、錦江湾では各タイプが入り乱れてペアリングしています。
 迫力ある毛むくじゃらのエビも含めて、浅い泥底で、這いつくばって、小さな生き物になった気分で観察すると、とっても楽しいですよ。

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