ベニハゼの一種 Trimma sp.
ハゼ科。錦江湾では、湾央から湾奥の、水深40m以深の少し泥をかぶった岩礁で多く見られます。まだ名前のないハゼです。新種といわれますが、ずっと昔からこの錦江湾に暮らしていたに違いありません。伊豆でIOPベニハゼと呼ばれているものと、同じものかもしれません。ベニハゼとしては大型で4cm以上あるものもいます。
桜島の南側は一気に150m近くまで落ち込む急斜面です。暗い斜面のムチカラマツの林の中をゆっくり降りてゆき、ムチカラマツがまばらになる頃、溶岩の上に目を凝らすと、彼らがちょこんと止まっているのが見つかります。暗いので形しか分かりませんが、水中ライト加減しながら、驚かせないように照らすと、グリーンの瞳が輝きます。体表のブルーの横縞が他のベニハゼと見分けるポイントです。
錦江湾には、他にも未だ知られていない宝石のような小魚がたくさん暮らしているのかもしれません。
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